図書館

 退職してから、家内に“連れられて”近くの図書館に行くようになった。本に線やメモを書きながら読むのが癖になっている私としては、線が引けない図書館の本は何となく読んだ気がしない。そんなわけで今まで図書館からはほとんど本を借りなかった。読書好きで倹約家の家内は図書館に行くといつも5,6冊抱えて帰ってくる。
 退職前は月に5,000円から多いときは1万円くらいの本を買っていた。本は飲み会に参加して無為の時間を過ごしたり、他のことに比べれば安いものだ。とはいえ、年金生活の身となった今はどうでもいいような本にそんなに金を使ってもいられない。金のことはさることながら、広くもない住まいの中に本の収納場所が足りないことが問題だ。あちこちに分散して整理もあまりされていない。
 
 最近は、以前に読んだ本が家にあることを忘れ同じ本を買ってしまうことが多い。それこそ「ダブルBook(ing)」です。哀しいことは、その本を読み始め、いいところに線を引きながら、「・・・?」待てよ!、この本、確か以前読んだことがあるぞ!と家の中を探す。「ちきしょう!また同じ本を買ってしまったか!」というDobble Book(ing)がここ数年で10回くらいになる。年はとりたくないもんだ。
 読書百遍・・・という。同じ本を気がつかずに読むのもまた愉しからずや!線を引かないうちに気がついたものは、親しい友人などに訳を話して差し上げている。