2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「ヒマつぶし 隠居学」(副題:面白くてたまらない)、「続 隠居学」(加藤秀俊)

Henryはもう隠居の本を読んでいるのか。そんなに早く老け込んではいけないぜ!という声が聞こえそうだ。 加藤秀俊さんは1930年生まれだから、77歳、この隠居学は2年前の75歳の時に書いている。Henryは加藤さんの足元にも及ばないが、この本に書いてあること…

「現代免疫物語」(岸本忠三/中嶋彰:講談社ブルーバックス)

最近しばらく免疫関係の本を読んでいなかったので、免疫学の現在がどこまで発展しているのか読んでみた。多田富雄さんの背中を借りてアトピー性皮膚炎の原因となるレアギン(IgE:免疫グロブリンE)という抗体を発見した、日本の免疫学のパイオニアの石坂教…

「懐かしき日々の思い出」(多田富雄)

多田さんが脳梗塞で倒れる前に書かれていた随筆集を読んだ。 多田さんの随筆は「独酌余滴」が素晴らしかった。上記の本は、折に触れて書きとめられていたもののようだが、どのひとつをとっても味わいがある。 民族文化の遺伝子、踊る遺伝子、生命のルール、生命の階層性…

サイゴのお願い

明日は参議院選挙。各議員が相変わらずの「サイゴのお願い」の連呼でスピーカーをがならせている。朝のTBSの永六輔の番組で野坂昭如のメッセージを紹介していた。野坂昭如が病床から選挙運動の「サイゴのお願い」について批判していた。 永六輔曰く、サイゴ…

<余談>「名は体を表すか」

レニングラードは古い名前で、今はサンクト・ペテルブルグに変わったはずなのに、なんで古い名前を使っているのか。ロシア通の友人のKackyさん曰く、日本人には、サンクト・ペテルブルクという名前は、まだ、十分に浸透しておらず、レニングラードといった方…

レニングラード 舞台サーカス 鑑賞

友人からの紹介でサーカスを見に行った。サーカスを実際に見るなんてのは何年振りだろうか。TVではボリショイサーカスなどを何度か見たことはあるが、生のサーカスは子供の時に見たきりだ。夏休みの午後4時からというので、ほとんどが母親や、ジジババに…

ウラジミル・ミシュク ピアノコンサート

友人から招待券をもらい、サンクト・ペテルブルク出身のウラジミル・ミシュク ピアノコンサートに行って来た。クラッシックのピアノのソロコンサートというのは初めてだった。演奏曲目はベートーヴェンのソナタ第8番「悲愴」、ドビュッシーアラベスク第1番…

[机草子]土用丑の日のウナギとオヤジの思い出

実家が元料理屋だった。戦後の風俗営業取締法とかの影響もあり営業が継続できなくなり、店をたたんで引っ越し、小さな魚屋になった。料理屋をやっていたせいか、魚屋だけでなく、料理・仕出しの看板も出していた。そんなわけで、夏の土用のころには店先でウ…

ウナギとサバ

国内で消費するウナギの半数以上を占める欧州産ウナギ(ヨーロッパウナギ)の輸出入が、野生生物の保護を目的としたワシントン条約の対象種として、大幅に制限される見通しとなった。 昨日のクローズアップ現代でウナギだけでなく他の魚も漁獲量が減っている…

文の日・大暑

今日は文月(7月)の23日、もじって「文の日」だという。1979年に制定されたというから、28年も前のことだ。この歳まで知らなかった。郵便局では百人一首をあしらった記念切手が発売されているという。 最近は、PCや携帯のメールで済ませてしまい、手書き…

「美女と野獣」とジャン・コクトー

9歳年上で今年72になる姉に、20数年ぶりに我が家にあそびに来てもらった。年に何度かは東京で会っているのだが、家に来てもらうのは久しぶりだった。姉と義兄には、私の高3から大学を卒業するまでの間、居候をさせてもらい大変お世話になった。 この姉…

河合隼雄さんの死を悼む

河合隼雄さんが79歳で亡くなられた。また一人、私の好きなPhylosopher=知を愛する哲学者がいなくなった。京大数学科から曲折を経て、ユング心理学に進んだ。 高校時代からの親友に勧められて、島崎敏樹の「心の風物誌」(岩波新書)を学生時代に読んだあ…

Henryブログ御笑覧感謝!

小生のUnchikuブログも、厚かましい紹介で、「まぁ、Henryがうるさく言うからちょっと読んでみるか」と言って、お付き合いいただく方も含め、読んでいただく方が少しづつ増えてきたようだ。ページビューも累計71,000ページを超えた。書き始めてから約2年半、…

Dinner at 神楽“土反”&ギャル文字?

若い妙齢さん?と長男と一緒に神楽坂で夕食会をやった。 神楽坂では、まだ、数回しか食事をしたことがない。狭い路地に軒を連ねている高級?料亭は雰囲気があっていい所だ。今回は高級料亭ではなく、妙齢さんが予約してくれた、小粋、こぎれいな和風居酒屋で…

ブログ利用者

ブログ利用者もここにきてだいぶ増えたようだ。何気なく放送大学講座にチャンネルを合わせたら、ブログのことを取り上げていた。それによると、ブログ利用者は、10代が10%弱、20代、30代が15%前後、関心のあった50代はなんと1.3%しかない。統計が2,3年前…

「邂逅」(多田富雄+鶴見和子)

「人間のゆくえ」(山折哲雄+多田富雄)を読んで、多田さんが最近どうされているのかとインターネットで調べ、最近の著作があるということで図書館を検索し、鶴見和子さんとの往復書簡集「邂逅」を読んだ。 多田さんの脳梗塞のことは知っていたが、鶴見和子…

3B体操 禿一点

これまた、ウシに引かれて3B体操とやらに行って来た。家人が運動、散歩をしないのを見かねて、コミュニティーセンターで募集している3B体操を申し込んだ。神の思し召しか家人は抽選に漏れ、私だけが行くことになった。3B体操って何だかわからなかった…

「生物と無生物のあいだ」(福岡伸一:講談社現代新書)

題名が気になり、1,2か月前から、読もうか読むまいか迷っていた。何かの書評で文章が詩的で読むものをぐいぐいとひきつけるとあったので買って読んだ。この手のサイエンスものは、講談社ブルーバックスなどいろいろと読んできたが、サイエンティストの書…

「てつがくを着てまちを歩こう」(鷲田清一:ちくま文庫)

ちくま文庫のPR誌に紹介されていて、面白そうなので読んでみた。題名が、キザッペUnchiku Henryにぴったりではないかと思ったわけだ。もっと哲学を語っているのかと思いきや、なんと、小生には縁の薄い、「モード論」というか、「モード哲学」なのでした。舞…

ドラゴンフルーツ

浅草橋の帰りに、北浦和の「梨の実」さんに軽く飲みに行った。いつも気持ちのいい店だ。いつもながらの〆サバとポテトサラダがおいしい。 セロリときゅうりの白キムチ漬け、さっぱり感と適度な辛味が焼酎に合う。 マスターの妹さんが、変な真っ赤な果物を出…

「人間のゆくえ」(山折哲雄+多田富雄)

図書館で見つけたこの本、多田富雄さんと山折さんがどんな対談をしているのかと借りて読んだ。免疫論、遺伝子論、脳と免疫の話、多田さんの創作した、現代能「無明の井」にふれながらの、臓器移植、脳死についての対話などどれも中身の濃い対話だ。 免疫には…

「林住期」(五木寛之)と隠居学

図書館に「林住期」をリクエストしたら、予約者が多くて2カ月くらいしてからやっと回ってきた。ベストセラーになっているので希望者が多かったのだろう。買って残すほどの本ではないかなと思ったので、図書館で借りた。 林住期について、五木寛之が力を入れ…