<島根古代史ツァー その1> 「荒神谷遺跡」

 高校の友人と島根の古代史ツァーをして来た。出雲大社荒神谷遺跡、石見銀山、四隅突出型古墳
物部神社柿本神社、三瓶山原始埋没林公園、大麻山、など、米子、出雲、浜田、益田等を回ってきた。
 出雲大社には今までに3回行っており、今回は高校時代の友人3夫婦で回った。大社のほかに、古代史ゆかりの地を訪ねた。
 島根に住むIさん夫婦が車を2台出してくれて、いろいろなところを案内してくれた。地元の名士のIさんの知り合いの、松本岩雄さん(島根県教育庁文化財課 文化財専門官 荒神谷遺跡発見者)、藤原久子さん(出雲国神仏霊場 研究員)お二人が同行して解説をしてくれた。
 荒神谷遺跡はゆるやかな棚田の道を登っていった所にある。
 途中、松本さんが、荒神谷遺跡を発見するきっかけになった土器を発掘したところも見た。(画像参照) 坂道を登りつめたところに銅剣358本、銅矛16本、銅鐸が6個発見されたわけだ。発見した松本さんの興奮は大変なものだったとのこと。こういう方に案内してもらうとは思ってもみなかったので、古代史のロマンがより身近に感じられた。
 荒神谷遺跡については、今までに何冊かの古代史関連の本を読んでいて、一度行ってみたかった。現地で見るのはまた違った感慨があった。発掘された銅剣などは島根県古代出雲歴史博物館に展示されている。

 荒神谷遺跡は出雲古代史の中で重要な意味を持つものだが、いろいろな解釈がある。まだまだ分からないことも多いようだが、更なる、発掘、研究などで出雲古代史
の解明が進むことを期待したい。

 <島根古代史ツァー その2> 「四隅突出型墳丘墓」 

 荒神谷遺跡見学の後、出雲大社に行った。大鳥居の前に「スターバックス」ができていた。建物は和風であるが、出雲大社の前にというのはちょっと違和感がある。大国主命も珈琲が飲みたくなったのだろうか。
 出雲大社拝観の後、敷地内の島根県古代出雲歴史博物館で、荒神谷遺跡の銅剣、銅鐸、銅矛の現物や、発掘された「心の御柱」をあらためて見た。心の御柱による出雲大社建立の再現を意図しての3本柱の追体験イベントの後の御柱御用も建てられていた。出雲大社の当初の御柱はこの柱の直径の3倍ほどはあったようだ。あらためて、原出雲大社の高さ、大きさに思いをはせる。
 
 
 出雲大社を後にして、出雲市大津市の西谷にある、四隅突出型墳丘墓を見学した。弥生時代中期に作られたというこの墳丘墓、古墳時代前方後円墳に先立つ時代に出雲を中心に、山陰地方に多く発見されている。出雲国造家とのつながりもいわれているが、出雲の国の歴史にどのようにかかわっているのか、朝鮮半島とのかかわりがあったのか否か。まだ分かっていないことも多いが、古代史へのロマンをかきたてる遺跡であった。