妙齢の婦人

 以前、私の日記で、ユリノキを紹介してくれた妙齢の婦人からメールをもらった。

 そのメールには、
 
 妙齢とは新明解には、[壮年以上の人や男性から見た]女性の結婚適齢期の称、大辞林には〔「妙」は若い意〕若い年頃。女性についていう。とあるので、当のご婦人には「妙齢」はあたらないとのご指摘のようだ。

 会社の友人とこんな会話をしたことがある。「あんたの妙齢というのは、何歳から、何歳くらいまでを言うの」「うーん、35から62歳くらいまでかな」、「ずいぶん幅が広いんだね」。
 
 行きつけだったLAの日本食屋さんのママとウェイトレスさん、守口の飲み屋さんのママ:自称カトリーヌ、その店の若いお手伝いの自称エリザベスさん(二人とも日本人)、守口の岸恵子を30くらい若くした日本料理屋の仲居さんさん、熊谷の飲み屋のおねえさん、学生時代に家庭教師をさせていただき、その後もいろいろとお世話をいただいた家のおかあさん(今は80歳位か)。私にとっては、皆、妙齢の女性、ご婦人である。

 ということで、私は妙齢という意味を、妙なる歳ではなく、『妙(たえ)なる』=[ふしぎなほどに、すぐれている様子(角川必携国語辞典)]という、妙(たえ)なる女性という意味で誤用しています。年齢は二の次で、“妙”が第一で使っています。

 たしかに、若い女性は、まだ「女」としては「少ない」わけだが、高齢になるとやはり“オンナ”が少なくなるから、“妙”齢でいいのではないかと思う。

 私の「妙齢」の女性は、年齢ではなく、「そそとした」「凛とした」「小粋な」「elegant」などの形容詞がピタッとくるような女性のことだ。ほのかな色気があればいうことはない。しかし、昨今はなかなかお目にかかれない。
 
 そういうお前も男ならもう少し「粋な」体型、身のこなしをしろといわれそうで、身のほど知らずと言われそうだ。