上高地を歩く
高校時代に林間学校で上高地から常念岳、奥穂高、に登って以来、51年ぶりに上高地に行った。前線の停滞、集中豪雨の合間で天候が心配された。
新宿からあずさ13号に乗って松本へ、そこから旅館の送迎バスで中ノ湯温泉に向かった。雨の降る中、狭い山道、所々崖崩れの痕が恐ろしい。路肩が崩れ、片側通行になっているところも数カ所あった。
本道から更に急な斜面の脇道を上ったところに中ノ湯温泉がある。日本秘湯の会に属している温泉だ。着いた日には雨の影響で湯船からは穂高連峰を見ることはできなかったが、翌日はきれいに晴れて旅館の真ん前に穂高連峰をクッキリと見ることができた。
旅館のマイクロバスで、河童橋の手前のバス停車場で降り、カッパ橋から梓川周辺を散策して歩いた。河童橋から見ても奥穂高の頂上はかなり高いところにかすかに見える程度だ。あんな高いところまで登ったとは、いくら高校2年の若いときだったとはいえ、今の私の体力からではとても想像ができない。
大正池は大正4年の焼岳の爆発で梓川がせき止められできたものだという。そのために池の中には溶岩などで焼けた枯れ木が池の中からにょき、にょきと立っており、独特の景色を演出していた。
その光景も楽しみにしてきたのだが、来てみると枯木はほとんどない。大正4年から100年経ち、木が腐って折れて流されたのか、昨今の集中豪雨などで流されたのか、所々に流木があった。大正池をグルッと周回すれば、枯木が残っているところもあるようだ。
平日であったが、たくさんのハイカー、老若男女、子供連れのハイカーなど、たくさんの人々が自然の素晴らしさを楽しんでいた。
私と同じように若いときに来て、再度訪れた人も多いようだった。
久しぶりに、北アルプスを間近に見て、自然の素晴らしさを満喫した。