Eテレの卒塔婆小町を観た。能は高校時代国語の先生が授業の一環で能楽堂に連れて行ってくれたことがあった。たしか演目は「隅田川」だったと思う。ただただ意味もわからず退屈な時間だったと記憶している。
以来、能は数回しか観ていない。能に対しての関心はあるのだが、セリフが聞き取れないのとあのゆっくりとした動き、所作が朴念仁の小生にはんとも理解できない。
今回は、TVで字幕付き、解説付きで見たので内容はよく理解できた。ただ、友枝昭世さんの演技、動きを味わうまでには程遠かった!
ツレの僧と小町との禅問答のようなやり取りと深草の少将の百夜通いの語りが味わい深かった!
〈梅原猛さん死去〉
梅原猛さんが1月12日93歳で亡くなった。私の青春時代から影響を受けた方だった。彼の書いたものは今迄にそこそこ読んできた。印象に残るのは、「美と宗教の発見」「地獄の思想」「水底の歌」「誤解された歎異抄」「法然の哀しみ」「歓喜する円空」「葬られた王朝 古代出雲の謎を解く」「親鸞 四つの謎を解く」などどれも面白かった。
個性的で独特の史観、宗教観が一部の歴史学者や宗教学者からは批判も多々あったようだがユニークな論理展開が興味深かった。
改めてウィキペディアを見ると幅広い活動をされてきたことに驚く。何回かのガンも克服されてきたそうだが、もう少し頑張って本を書いて欲しかった。
ご冥福を祈るばかりだ。合掌!