処暑のコオロギ(蟋蟀)

 今日は二四節気で処暑立秋が過ぎて、「暑さが峠を越えて後退しはじめるころ」を処暑という。これは旧暦だからまだまだ旧暦のようには季節が変わらない。ところが今日は連日の暑さやゲリラ雷雨がお休みで、一気に処暑を通り越したような涼しさだった。半袖だけでは寒いくらいだった。
 家に帰って読書をしていたら、コオロギが鳴いている。確か、昨日までは蝉の声が賑やかだった。コオロギが鳴いたのは今日が初日だと思う。花はいつから咲くのか、虫はいつから鳴くのか、各々、その“時分”をわきまえている。自然の摂理、生命(いのち)のはたらきに、“おどろかれぬる”
 「きのう蝉 きょう蟋蟀に 驚かれぬる」
 「処暑の夕 コオロギの音に 涼感じ」 
                   遍理