<NHK BS1 スペシャル 「隠された日本兵のトラウマ 陸軍病院8002人の病床日記」>

 NHKBS1スペシャルで標題のドキュメンタリーを放送した。
 
 私は市川の菅野で生まれ、真間小学校、市川市立二中に通った。そんなわけで、真間山や国府台の里見公園などは曽遊の地でもあった。
 国府台に病院があり、式場病院という気違い病院(当時子供だった私たちはそう呼んでいた)もあり、怖いイメージを持っていた。どちらも元は陸軍病院だったことは大人になってから知った。それがまた、今回のドキュメンタリで太平洋戦争での中国、アジア各地での精神障害兵士を収容、診療?した精神病院だったということを知らされた。
 戦後50年間封印されていた病床日記が、以下に書かれている如く、今回放送された。
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日中戦争から太平洋戦争の時代、精神障害兵士が送られた国府陸軍病院。ひそかに保管された8002人の「病床日誌(カルテ)」が研究者よって分析され、日本兵の戦時トラウマの全貌が明らかになった。戦場の衝撃に加え、精神主義による制裁や住民への加害の罪悪感が発病につながっていたことが判明した。番組では発病地の多い中国での治安戦の実態を取材。戦後も社会復帰を阻まれた兵士と、その家族の姿をカルテをもとに追跡する。
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 我々の受けた戦後の教育では、こんな事実があったことは、小中学校の先生は誰も教えてくれなかった。
 歴史や政治、経済など、自分で勉強したり、本を読んだりしないと知らなかったことがまだまだたくさんある。
 現在国府台には国立国府台病院と精神病院の式場病院がある。私の父は気違いではなかったが、気違い水をたくさん飲んだたたり?で肝硬変で国府台病院に入院し、60歳の若さであの世へ行った。
 この番組を見ながら父の死を思い出した。
 NHKは良い番組を作って放送してくれたと思う。
 再放送があると思いますので、ご覧にならなかった方は是非見ていただきたいと思います。

〈里の秋、紅葉見納め その2〉

 今年の秋は何やかやとあって、紅葉の名所には行けず、もっぱら里の秋で終わってしまった。
 今日はさいたま市北区ステラタウンの買い物ついでに広場の紅葉を鑑賞。きれいなグラデーションに紅葉している樹に目がとまった。
 桂の樹かと思って、付いていた名札を見たら、中国原産の南京櫨(ハゼ)という樹で初めて見た。白い実はロウソクの材料になると言う。
 今年の紅葉も見納めだが、いろいろな紅葉があるものだと、改めて楽しんだ!f:id:henrymiura:20181207125409j:plain
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〈里の秋、紅葉見納め その1〉

モミジの紅葉は赤とばかり思っていたが、黄色に染まるものがあると知った。
 我が団地の緑道の近くに黄色く染まった紅葉があることに気がついた。色々ググってみると、イタヤカエデという品種が黄色く紅葉(黄葉)することが分かった。
 これもまたをかしけれであります。

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イタヤカエデの黄葉

 

「はじめての新書」(岩波書店 図書)

 岩波書店が最近の「図書」で「はじめての新書」という特集をした。岩波新書だけでなく、中公新書講談社現代新書など、ほかの新書も扱っている。各界の著名人がそれぞれの「はじめての新書」について語っている。私と共通する本も多く、懐かしい思いがして、読み返してみたくなるものも多い。
 
 学生時代、つまらない工学部の授業を聞かずに、後ろの席でよく新書を読んでいた。その頃は、昨今のようにいろんな新書がなく、ほとんどが岩波新書中公新書だったと思う。昔の新書は150円程で、昨今は750円から1000円。昔はコーヒー一杯の値段だった。
 私にとって、初めての新書は何だったろうか? 印象に残っているのは、「禅と日本文化」「ギリシャ神話」「数学入門」(遠山啓)「知的生産の技術」「新唐詩選」あたりだろうか。「禅と日本文化」(鈴木大拙)は1964年購入と記してあるから、20歳の時だ。この本は、その後何度も読み、あちこちに線を引いている。
 
 「知的生産の技術」は、読後、私も京大式カード等を購入し一時入れ込んだことがある。その後、わが情報管理はシステムノート、野口式超整理などとトライしたが、現在は、野口式A4封筒管理とA6手帳に落ち着いている。
 
 この「図書」の特集を読んで、まだ読んでなく、気になっていた「日本文学の古典」「英語でよむ万葉集」「無限論の教室」などの新書を図書館で借りて読んでいる。
 

< メタセコイア、セコイア、ラクウショウ どう違うのか>

 別所沼公園で久しぶりにメタセコイアラクウショウを見てその違いが気になった。また、カリフォルニアに住んでいたころセコイア国立公園に行ったことがあるが、セコイアとの違いは何だろうと合わせて調べてみた。
 ラクウショウは漢字では落羽松と書くようだが、ラクウショウは樹の周りに呼吸根が生えているところが大きな違いと、葉のつき方が、互い違いに出る互生で、メタセコイアの対生と異なる。
 メタセコイアは、日本を含む北半球で化石として発見されるのみで、絶滅した植物と考えられていたが、1945年に中国四川省(現在の湖北省利川市)で現存していることが確認された。 1939年に日本の関西地方の第三紀層で、常緑種のセコイアに似た落葉種の植物遺体(化石の1種)が発見された。発見者の三木茂により、セコイアに「のちの、変わった」という意味の接頭語である「メタ」をつけて「メタセコイア」と命名され、1941年に学会へ発表されたとのこと。
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ラクウショウの呼吸根

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ラクウショウ の互生の葉

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メタセコイアの対生の葉

 

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セコイア国立公園の将軍の樹





 

「親鸞と道元」(五木寛之と立松和平の対談)

五木寛之立松和平の対談本を読んだ。五木寛之は2009年に小説「親鸞」を書き、立松和平は2008年に「道元禅師」を書いた。立松和平さんは残念ながら2010年に63歳の若さで急逝された。この対談は亡くなる前の2010年に対談している。
 二人の書いた「親鸞」「道元禅師」はどちらも読んでいないが、親鸞道元に関するものは今までにそこそこ読んできた。二人が、親鸞道元についてどのような対談をするのか興味があって読んだ。
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amazonでの紹介は以下の通り。
自力の道元と、他力の親鸞。この両者は何が違い、何が共通しているのだろうか。 本書は、『親鸞』の作者・五木寛之と、『道元禅師』の作者・立松和平が、縦横無尽に語り合った迫真の記録です。 宗教と日本人、禅と念仏、教団と学門・・。両者の違いと共通点を導き出し、わかりやすく解説しています。 この対談を読むことで、現代を生きる指針に気づかされることも多いのではないだろうか。 親鸞道元のどちらに惹かれるか。そのことによって、自分がはたして何者であるかがわかるかもしれない。
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親鸞の、往相、還相の思想や、悪人正機説を二人がどのように解釈するか。また、親鸞の”尽十方無礙光如来”と、道元の”尽十方世界 是一顆明珠”は同じことを言っているのではないかとの指摘も面白かった。
 
 歎異抄は今までに何度となく読んできたが、また改めて読み直さなくてはと思っている。道元正法眼蔵立松和平がどこに行くにも持ち歩き読んでいたという。正法眼蔵は原文で読むにはしんどい本だが、私も折にふれて読んで行きたいと思っている。
 
立松和平さんにはもう少し長生きして、五木寛之との対談の続きを読んでみたかった。ご冥福を祈るばかりだ。

 

親鸞と道元 (祥伝社新書)

親鸞と道元 (祥伝社新書)

 

 

紅葉と黄葉?

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 各地の紅葉が綺麗だ。我団地の里の秋も紅葉してきた。はてさて、なぜモミジは紅葉でイチョウは黄葉なのだろうかと今更ながら知らないことに気が付いた。ググってみると、紅葉は、葉の栄養や水分をストップすると、葉の中のクロロフィルという緑色の色素が分解されてなくなってしまう。この壊れたクロロフィルと、光合成によって葉の中に作られた糖分が合わさるとアントシアニンという赤い色素がつくられます。このアントシアニンが赤く紅葉させるということらしい。
 一方、黄葉は黄色い色素であるカロチノイドが原因で、秋になり葉への栄養をストップし、緑の色素であるクロロフィルが壊れると、それまで隠れて見えなかった、カロチノイドが葉の表面に現れて、葉っぱが黄色くなるというわけです。
大体は品種によって赤になるか黄色になるかは決まっているという。
 
 もともと葉の中には2種類の色素が存在している。光合成を行うための緑色の色素(クロロフィル)と黄色系の色素(カロチノイド)の二つです。カロチノイドはクロロフィルの補佐の役割で光合成をする際に光の吸収の効率化に一役買っています。この二つの色素ではクロロフィルの方が優位性がある(量が多いくらいの認識でOK)ので二つの色素があっても緑色が表に出てきます。
 ですが秋になって光合成の必要性がなくなるとクロロフィルが分解されてなくなっていきますのでカロチノイドの色素が表に出てきて黄色になるという。 
 では、カロチノイドで黄色になるものと、アントシアニンができて、赤くなるものとは何が違うのだろう、品種によってと言われてもその違いは何に起因するのかは説明が見つからなかった。
 まぁ、それ以上は詮索せずに、素直に秋の紅葉と黄葉を楽しむことにしよう!