釈撤宗さんのこの本、
歎異抄の講義をベースにして書かれたもの。そのため、説明が丁寧で分かりやすく、
親鸞の思想、その時代の他の仏教者の思想や、
大乗仏教、平安仏教にも触れながらの説明が分かりやすい。
若い時からいろいろな仏教者や僧侶の書いたものを読んできたが、そういった方々の多くは既にあの世へ逝かれてしまった。
最近は南直哉、
玄侑宗久さんの書いたものをよく読んできたが、南直哉62歳、
玄侑宗久64歳と私より10歳以上若い。釈撤宗は59歳と更に若い。しかし、さすがに僧侶!皆さんよく勉強していて良い本を書かれている。
釈さんのこの本で久しぶりに
歎異抄をじっくりと読み直した。初めて
歎異抄に出会ってからかれこれ50年近く、今回も新たな発見があった。
歎異抄と
親鸞の仏教、思想が私の人生観の原点であることを再認識した。