「アンドレマルローと日本文化」

 今回で2回目の参加だが、A先生を囲む塾の勉強会に参加した。
 マルローのことはドゴール時代にフランスの文化相を務めたことくらいしかおぼえていない。今回改めて先生の「マルローと日本文化」という内容のお話を聞いた。
 マルローの人となり、経歴、作品などは全く知らなかったので、目から鱗で勉強させていただいた。
 例によって、後からインターネットで復習。アンドレマルローのことを勉強した。マルローさんのお蔭で「ミロのビーナス」や「モナリザの微笑」が、彼の評価する「平重盛像」と交換条件で日本で公開されることになったようだ。日本での「モナリザの微笑展」が開催されたのは1973年9月。当時の田中首相とフランスのポンピドー大統領との会談で実現したとのこと。恐らく、1960年から1969年にかけて、ゴール政権のもとで文化相に在任したマルローが尽力されたのだと思う。
 マルローは1931年の神戸を初めとして、計5回日本に来ている。日本の文化、絵画、宗教などを彼の鋭い直感力で感じ取り、表現している。平重盛像には、“死者との共存”を感じさせる“静けさ”があり、“西欧人のもっている人間性を越えたものがある”と先生に教えていただいた。
 東南アジアや中国にも行ったマルローは“あらゆる文化を同じ次元で見ることのできる人”だという。先生の企画した、「アンドレマルロー国際学会」が、つい最近、秋田国際教養大学で開催された。その時の内容をベースにお話しいただいたというわけです。 ともかく、アンドレマルローのことをほとんど知らなかったことが、日本人として恥ずかしい。松岡正剛も「千夜千冊」の“第392夜”の中で、竹本忠雄さんの書いた「マルローとの対話」を紹介したり、昭和天皇と武士道議論をしたことなどが書かれている。遅まきながらこの本を読んでみなければと思う。
 絵画に疎い小生は、先生の本はまだ何も読んでいなかった。amazonで検索すると、たくさんの美術解説の本を書かれている。塾生の方々はかなり読んでいるようだ。私も全部というわけにはいかないが、以下の本の内の何冊か読んでみようと思っている。
レオナルド・ダ・ヴィンチ―芸術と生涯」 (講談社学術文庫)
モナ・リザは、なぜ微笑むのか」
ミケランジェロ 」(講談社学術文庫)
「 日本美術 傑作の見方・感じ方 」(PHP新書)
「国民の芸術」 新しい歴史教科書をつくる会

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