篆刻・落款・冠帽印


禅画で達磨絵を描き始めて二年になる。まだまだ自分の達磨になっていない。それでも楽しみながら描けるようになったかな。
生意気に自分の落款も押すようになった。自分の印を注文して彫って貰うと、かなりの料金を取られる。自分の名前が彫られている既製品でも3,000円以上する。印材の石は安いものだと100円前後で買える。
 中学の頃から消しゴムに名前を彫ったり、版画なども好きだったので、印材を買ってきて自分で彫ってみた。誰に教わったわけでもないがそれなりにできたものを押していた。
 禅画教室に私の後から入会したHさんは、趣味で篆刻もしている。篆刻の初歩やノウハウをちょっと教えて貰った。今までは印床も使わずに彫っていたために手元が不安定だった。
 幸手のジョイフルホンダには印材、印床ほか書道、水墨画関係の道具も豊富に揃っている。印材と印床を買って新たに2つほど作った。
 印の種類としては、ご存じのように、字が白く出る白文(はくぶん)の陰刻と、文字と輪郭を残す、朱文の陽刻がある。陰刻はそれほど難しくないが、画数の多い文字を陽刻で彫るのは難しい。ちょっと手元が狂うと削り落としてしまい、字にならなくなってしまう。そうなると、石をヤスリで平に削り落としてやり直しだ。
 下手でも、オリジナルなマイハンコが自分でそこそこ満足できる状態に仕上がって、紙に押してみるときは楽しい。
 書画などの書き出しに押す印のことを、引首印とか、冠帽印(関防印)ということや、この印は多くは長方形が使われるということも、つい最近禅画教室で教えられた。