ニーチェ「アンチクリスト」
会社同期の友人Sさんが、私の読初のニーチェの記事を読んで、「アンチクリスト」(適菜収:講談社α新書)を勧めてくれた。この本は一気に読めるし、ニーチェがどういう事を考えているのかをよく理解できるのと、この本を読んでから、他のニーチェの他の著作が理解しやすいと勧めてくれた。
副題が“キリスト教は邪教です”と衝撃的だ。キリスト教徒が読んだら目をむいて怒りそうな内容が、次から次へ、これでもか、これでもかと出てくる。
キリスト教とその発生などについては何冊かの本で勉強してきた。Budhist、八百万istのHenryとしては、キリスト教もここまでぼろくそにこき下ろすのは酷ではないかと思う。もっとも、ニーチェはキリスト教は徹底批判しているものの、キリスト本人は批判していない。パウロがイエスの死を利用し、イエスを自分の十字架にかけた。そして、教会は人類の歴史をキリスト教の歴史へと変えてきたと、それが問題だと、ニーチェは語る。一方で、仏教は、歴史的にみて、ただひとつの論理的にものを考える宗教だとも言っている。
私には、まだまだとてもニーチェについて語る資格はないが、この本を読んで、キリスト教の裏側にあるものや問題点をあらためて理解できた。と同時に、ニーチェという人物の輪郭がちょっとつかめたようだ。少しずつニーチェも読んでいきたい。